自分の子供がHSPではないか?と思ったら・・
はじめに
自分の子供が他の子供と比べて感受性が強い、感情的に敏感だと感じたことはありませんか?
まずはその観察力は称賛されるべきです。しっかり子供さんを見ているのですね。きっと周りからは扱いやすい子だね。とか大人しい子だね。など言われてきませんでしたか?
しかしあなたは子供の生きづらさに気付き、解放してあげたいと悩んではいませんか?
あなたの子供はHSP(Highly Sensitive Person、高感受性者)かもしれませんね。HSPの特性を理解し、子供をサポートするための知識を身につけることは、親として非常に重要です。本記事では、HSPについての基本的な情報と、親ができる具体的なサポート方法をご紹介します。
こんにちは。強めのHSP気質を持つ筆者は2児の親です。
私は子供を見ていて上の子のHSPに気づき、同時に自分も同じ気質だと判明した経緯があります。子供の事を観察し、どのようにサポートしていけば良いかを一緒に考えていきましょう。
HSP気質・繊細さんとは?(Highly Sensitive Personハイリーセンシティブパーソン、高感受性者)
HSPは、環境や他者の感情に対して非常に敏感に反応する特性を持つ人々を指します。この概念は、心理学者エレイン・アーロン(Elaine Aron)によって提唱され、約15%~20%の人々がHSPであるとされています。HSPの子供は、以下のような特性を持つことが多いです。
- 感覚過敏: 明るい光、大きな音、強い匂いなどに対して過剰に反応する
- 感情の変化: 小さな出来事にも大きな感情的反応を示す
- 社会的な状況での不安: 新しい場所や人と会うことに対して不安を感じやすい
- 深い思考: 物事について深く考える傾向がある
- 共感力: 他人の感情を強く感じ取る
- 正義感と秩序:自分の正しいと思ったこと以外聞き入れられない
- 完璧主義:自分の理想まで突き進む
物静かで人が居ない場所を好み、弱く小さいものに優しく、自分の軸がしっかりあり、ルールを徹底し、人に頼ることが出来ず何度もやり直し、自分の理想が高すぎて自己批判的になり、主張出来ず、相手に合わせて繕い、ストレスを溜め、最後は体調を崩してしまいます。そうなる前にサポートしてあげたいですね。
子供がHSPかどうかのチェックポイント
次に、自分の子供がHSPかどうかを判断するためのチェックポイントをご紹介します。以下の質問に対して「はい」が多い場合、お子さんがHSPである可能性があります。
- 子供は新しい環境に馴染むのに時間がかかりますか?
適応が難しい: HSPの子供は、環境の変化に対して適応が難しいと感じることが多いです。例えば、新しい学校やクラスに入る際、周囲の環境や人々に慣れるのに時間がかかり、その間に強いストレスを感じることがあります。 - 明るい光や大きな音を嫌がりますか?
感覚過敏: HSPの子供は、音、光、匂い、味、触覚などに対して非常に敏感です。例えば、クラスメートが鉛筆を削る音が耳障りに感じたり、蛍光灯の光が目に痛いと感じたりします。また、衣服のタグや布の質感が気になり、着心地が悪いと感じることがよくあります。 - 他人の感情を強く感じ取り、影響を受けやすいですか?
深い感情の共感: HSPの子供は他人の感情に対して非常に共感します。例えば、友達が悲しんでいると、自分も同じように深く悲しむことがあります。また、動物や自然環境に対しても強い感情を持つことが多く、動物が傷つく映画を見た後に涙を流すこともあります。この特性により、HSPの子供は友達の感情に敏感に反応し、良い友達となることができますが、同時にその感情に引きずられやすいという欠点もあります。 - 些細なことで感情的になることが多いですか?
強い倫理観と道徳心: HSPの子供は非常に強い倫理観と道徳心を持っています。例えば、不公平な状況や他人がいじめられている場面に対して、非常に強く反応し、正義感を持って行動することがあります。この特性により、正義感の強いリーダーシップを発揮することができますが、他人の期待や社会の不正に対する敏感さがストレスとなることもあります。 - 一人で静かな時間を好みますか?
内向的な性格: 多くのHSPの子供は、内向的な性格を持っています。大勢の中で過ごすよりも、一人で本を読んだり、絵を描いたりする時間を好みます。例えば、休み時間に友達と遊ぶよりも、静かな図書館で読書を楽しむことを選ぶ子供もいます。この内向的な性格は、深い思索や創造力を育む一方で、社交的な場面ではエネルギーを消耗しやすいです。 - ストレスを感じやすく、疲れやすいですか?
敏感な身体反応: HSPの子供は、ストレスや疲労が身体に現れやすいです。例えば、学校でのストレスが原因で腹痛や頭痛を訴えることが多く、体調不良を感じることがあります。これは、感情と身体が密接にリンクしているためであり、ストレス管理が重要となります。また、体調が悪化しやすいため、健康維持や適切な休息が求められます。 - 博物館や美術館へ連れて行くと一つ一つに集中し時間を要しますか?
創造力と想像力の豊かさ: HSPの子供は創造力と想像力が豊かで、アートや音楽、文学などの分野に触れると驚くほどの集中力を発揮することが多いです。そしてHSPの子供は物事を深く考える傾向があります。この特性により、哲学的な思考や洞察力が高まり、物事を多角的に見る能力が養われます。例えば、幼稚園の頃から絵を描くのが大好きで、その才能が周囲を驚かせるほどであったり、独自の物語を創作するのが得意な子供がいます。この特性により、表現することやクリエイティブな活動において大きな喜びを見出すことができます。 - 些細な事に完璧を求めようとすることがありますか?
完璧主義的な傾向: HSPの子供は、完璧を目指すことが多く、細部にこだわります。例えば、学校の宿題やプロジェクトにおいて、自分の納得いくまで何度もやり直すことがあります。このため、時間がかかりすぎてしまい、自己批判的になることもあります。完璧主義は高い達成感を得ることができますが、自分に対するプレッシャーを増加させる要因ともなります。
とても細かいですが注意深く観察してみてくださいね。
ちなみに非HSPの子供の主な特徴は下記の通りです。
- 感覚の鈍感:明るい光や大きな音、強い匂いなどに対してそれほど敏感に反応しません。環境の変化や新しい刺激にも比較的順応しやすいです。
- 感情の安定:小さな出来事に対して極端な感情的反応を示すことは少ないです。感情の波が比較的穏やかで、外部からの影響を受けにくいです。
- 社会的な適応力:新しい環境や人間関係にもスムーズに馴染むことができ、社交的な場面でもリラックスしています。友達と過ごすことに積極的で、集団活動を楽しむことが多いです。
- ストレス耐性:学校生活や家庭の中でのストレスに対して強い耐性を持っていることが多いです。プレッシャーの多い状況でも冷静に対応できる傾向があります。
- フィジカルなエネルギー:活発に運動や遊びを楽しむことが多く、身体を動かすことに喜びを見出します。疲れにくく、長時間の活動にも耐えやすいです。
- 共感力の範囲:他人の感情に対して共感する力はあるものの、強く影響を受けることは少ないです。自分の感情と他人の感情を適切に区別し、自分自身をしっかりと保つことができます。
HSPの子供をサポートする方法
もしお子さんがHSPであると感じた場合、以下の方法でサポートすることができます。
- 理解と受容: HSPの特性を理解し、子供の感じ方や反応を受け入れることが重要です。子供が自分を否定せずに受け入れることで、自己肯定感が高まります。←難易度高め★時間が掛かります。
- 環境の調整: 明るい光や大きな音を避けるなど、子供にとって快適な環境を整えることが大切です。また、リラックスできる静かな場所を提供することも効果的です。←すぐ出来る★
- ストレス管理: その子にとってのリラクゼーションは何かを理解し、取り入れることで、子供のストレスを軽減します。←ストレスを和らげると表示してある乳飲料やチョコを常備。好きな音楽をいつでも聴けるようにする(アレクサ)
- オープンなコミュニケーション: 子供とのコミュニケーションを大切にし、感情や考えを共有できる場を作ることが重要です。親が理解しようとする姿勢を見せることで、子供は安心感を得ることができます。←心を開くとおしゃべりが止まりません(我が家は宇宙関連)
- 専門家の支援: 必要に応じて、心理カウンセラーや教育専門家の助言を求めることも考慮しましょう。専門家のサポートを受けることで、親と子供の双方にとって有益なアドバイスが得られます。
まとめ
- HSPの子供を育てることは、時に挑戦的ですが、その特性を理解し、適切にサポートすることで、子供はその感受性を強みに変えることができます。親として、子供が自分自身を理解し、受け入れる手助けをすることは、子供の健全な成長と幸福に繋がります。
- HSPの子供たちが持つ感受性や洞察力を理解し、適切なサポートを提供することで、彼らが持つ特性を強みとして生かすことができます。親や教師、周囲の大人たちは、HSPの子供たちが安心して自己表現できる環境を整えることが重要です。
- 感情的なサポートやストレス管理の方法を教えることで、HSPの子供たちが自分自身を理解し、健やかに成長する手助けとなります。
- HSPの子供は自分の生きづらさを親や先生に主張することはありません。体調を崩すまで我慢してしまいます。先生や同級生にも気づいてもらえません。
- HSPの子供を持つ家族は少し苦労があるかもしれませんがしっかり理解し、オープンにすることで子供はのびのび成長できます。
ひとりごと
私には男の子の理想像がありました。やんちゃで時にケンカしたりするようなお友達に囲まれて、毎日靴下を真っ黒にするまで外を走り回り、親を毛嫌いし隠し事をし、自立していくものだと思っていました。
しかし自分の息子は公園でしゃがみ込み、アリの行列やアブラムシを数えたり車の音がすると立ち止まりエンブレムを凝視。お友達とワケもなく走ったりせず、ブランコの順番待ちや滑り台の順番待ちには並ばず、人気のない鉄棒にぶら下がって遊んでいるところに誰かが来るとすぐに譲る。など幼稚園の遊びの時間でもどことなく息子は浮いて見えました。
でも不満な顔は一切なく、物欲しそうな顔もせず、一人でとことん遊んでいられるのを心配したものです。キャンプに放り込んでみたり団体競技に参加させてみたりしましたが変わりませんでしたね・・。ママ友や先生などからは落ち着いている扱いやすい良い子。としか言われず、長年違和感を抱えてきました。
今でも息子は一度も友達を家に連れてきたことがありませんし、土日は外部を断ち切って家でリラックスしないとストレスが溜まるようです。
その分、学校では必死に周りの空気を読み、頑張っているのです。
その事を理解するまで時間が掛かりました。
ちなみに筆者がしてきたことについて補足します。
- 学校のカウンセラーに相談
我が家の息子の場合は中学2年の時、クラスがうるさく、授業中に集中できなくなり、授業中の提出期限などの指示が聞こえない(耳に入らない)ので提出期限が守れなかった事が続いて評価が低くなりました。息子が耳の不調を訴えたので病院へ行くと、精神的なストレスから耳の聞こえが悪くなっている状態でした。話を聞くと泣き出しました。そこで初めて相談することにしました。
カウンセラーは相談を受けると普段の授業を客観的に観察し、子供の特徴について担任の先生にアドバイスをしてくれます。相談した結果、提出物の事はプリントを作成することにし、席替えで教壇の目の前にしてもらうなど対策していただきました。
私もHSPなので息子の事は良く理解出来ました。完璧主義で理想が高く、我慢しているのも分かってはいましたが気づいているよ。と話す事は息子のプライドを傷つけると思いました。
しかし息子の涙をみてやっと行動出来ました。
いざ、カウンセラーの方と話すと私が涙が出てきて話せなくなりました。息子の気持ちが自分の事のように感じてしまい説明がごちゃごちゃで恥ずかしいほど。でもカウンセラーの方は落ち着くまで待ってくれてフラットな話し方で話を引き出してくださいました。
私も強くならなきゃ。と強く感じました。もっと早く相談に行くべきだったと後悔しています。
子供がHSPかもしれない。と思ったら観察して、何かを抱えていると感じたら後悔しないためにも行動してみてくださいね。
NEXT→息子君のHSP度合いを書き出してみたいと思います。